学生の皆さんへ

私の研究内容の紹介(主なものを2つ)

1.短周期地震波の輻射過程

 地震は断層がせん断破壊を起こす現象です.それに伴い,さまざまな周期の地震波が輻射され,地球内部を四方八方に伝わり,地表の我々がその揺れを体で感じることになります.なかでも周期が1秒程度の地震波は建物に大きな被害を与えることがありますが,その輻射過程についてはよく分かっていません.私たちは,エンベロープインバージョンと呼ばれる手法を開発し,地下の断層面のどの部分からどの程度の強さの短周期地震波が輻射されているのかを明らかにしてきました.今後もこの研究を進め,断層破壊過程の理解や将来発生する地震による地震動の予測に役立てる必要があります.

2.地震波干渉法による地球内部構造の推定とその時間変化の検出

 地球はいつも微かに振動しています.波浪のような自然現象,工場や交通往来などの人間活動が原因だと考えられています.脈動あるいは常時微動と呼ばれるこの振動は,地震による揺れの観測にとってはノイズでしたが,近年,地球内部構造の推定に役立つことが分かってきました.役立たずのノイズを有益な信号に変える手続きが地震波干渉法です.この手法の理論的背景を明らかにしたり,この手法を用いて実際に地下構造を推定したり,その時間変化を調べたりしています.その結果,地球の浅部構造は予想以上にダイナミックに変化していることが分かりつつあります.今後は,その原因をつきとめる必要があります.

 

当研究室への配属を考えている皆さんへ
 
 当研究室では,地震や火山に関する諸現象を解明するため,理論,観測,実験,データ解析,数値計算などさまざまな手法を駆使して,研究をすすめています.研究室の全教員が協力して,皆さんの研究や学習をサポートします.
 私たちの住む東北地方では,2011年3月11日にマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生しました.数百年から千年に一度といわれるこの地震は,私たちに多くの教訓を残しました.私たちは,これらの教訓を生かして,まだまだ謎が多い地震現象の解明に向けてより一層努力する必要があります.それに加えて,これまでの常識にとらわれることのない新鮮なアイデアが求められてもいます.若い皆さんが必要とされる所以です.皆さんと一緒に,情熱を持って,地震や火山に関する諸現象の謎解きに取り組んでいきたいと思っています.ぜひ一緒にやりましょう.

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